2025年9月7日(日)、多摩大学では「寺島実郎監修リレー講座」受講者を対象に、山梨県南アルプス市との連携事業 「稲刈り体験 × 講座」 を実施しました。
本企画は、本学が取り組むジェロントロジー(高齢化社会工学) の一環として行われたもので、高齢化が進む社会において、高齢世代が「食」や「農」に触れることを通じて、地域における社会参画の新しい形を検討することを目的としています。
当日は、南アルプス市下市之瀬地区にて、地元農家・櫻田力氏のご指導のもと、一般参加者9名、学生7名、教職員8名の計24名が参加しました。
5月に行った田植えで植えた苗が実り、地域の方々とともに稲刈りを行うことで、収穫の喜びを共有し、お米の大切さを改めて学ぶ貴重な機会となりました。
参加者の感想(一部紹介)
「今回は最後まで稲刈りを終えることができ、大変嬉しく思います」「今回も田んぼのぬかるみに悩まされましたが、学生たちも一生懸命で、仲間と一緒に楽しみました。(やり終えてよかった)アカハライモリのお話がとても心に残りました。絶滅危惧種ということで、是非将来にわたって残ってほしいと感じました」
参加学生の感想(一部紹介)
「稲刈りを初めてやったので、とても大変だったが、意外と楽しかったです」「身近なものの大切さを知ることが出来ました」
稲刈りの後には、桃源文化会館(南アルプス市飯野)にて南アルプス市教育委員会文化財課の斎藤秀樹氏を講師にお迎えし、アジア太平洋戦争 戦後80周年「戦争の記憶と記録をつなぐ 御勅使川扇状地に造られた飛行場ロタコとは」をテーマに南アルプス市の歴史を学ぶ講座を実施しました。
【講座内容】
アジア太平洋戦争末期、東京・立川航空工廠の機能を疎開させるため、南アルプス市御勅使川扇状地に「ロタコ(第2立川航空廠の暗号名)」と呼ばれる秘密飛行場が造られました。講座では、ロタコに関する記録や発掘調査の成果、また戦争体験者・市川良一氏による証言を通じ、地域に残る戦争の記憶を学びました。
本学は、今後もジェロントロジーを基盤とした教育・研究を通じて、地域社会と連携し、高齢社会における新たな価値を創出しながら、学びを社会貢献へとつなげてまいります。
稲刈りの説明を真剣に聞いているところ
初めての稲刈りをする学生たち
だんだん慣れてきました
頼りになる学生たち
刈った稲を連携プレーで干しているところ
完成まであと少し
参加者の集合写真
完成したはさ掛け
講師 南アルプス市教育委員会文化財課の斎藤秀樹氏
戦争について語る市川良一氏