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多摩大学「ジェロントロジー企画」 第8弾「山梨県南アルプス市で稲刈り×講座」を実施

[2019年9月16日]

「多摩大学 寺島実郎監修リレー講座」の受講者を対象に、農業体験を通して、リタイア後の世代が新たな社会参画を考える企画として2017年より開始、今回で8回目の実施となります。10年後にリニア中央新幹線が結ぶ山梨県南アルプス市との連携で「稲刈り体験」×「講座」バスツアーを実施しました。

最初は、第7弾にお世話になった農業体験民宿「南アルプスサンクチュアリガーデン」を営んでいるオーナー上田 むつ美さんのもとへ向かいました。そこでは前回、上田さんが管理されている田んぼで「田植え」体験を行いました。ぬかるみの中、慣れない長靴を履いて行った作業は決して楽ではありませんでした。しかし、4か月ぶりの田んぼには、黄金に輝いた美しい稲が広がっており大変感動しました。たわわに実り頭を垂れ、色づき始めた田んぼはまるで皆を待っていたかのような風景でした。

早速、今回の目的の一つとなる「稲刈り」を体験。最初はオーナーの上田さんから稲の借り方、乾し方の解説をしていただきました。少しずつ成長した稲はしっかりと根を張っていたため、大人が引っ張っても抜けるものではなく、一束一束、丁寧に、かつ力強く刈り取る必要がありました。

たくさんの人員がありながらも一つの田んぼを刈り取るのは大変な作業。そこで稲を刈る役とまとめて縛る役で分かれて作業を行いました。すると最初はぎこちなかった稲刈りも慣れるとさくさくと刈ることができ、終わりに差し掛かると皆が経験者のような手つきとなって作業を行っていました。その後、まとめた稲をよく日の光に当たるように「うし」をつくり干しました。前回の体験から4か月、力強く育った稲の収穫はとても大変でしたが、達成感からか皆からは笑顔が溢れていました。

昼のプログラムは、疲れた体を癒すため、「かまなしの湯」へ移動しました。温泉につかった後は昼食。今回は南アルプス市在住のChizuru Aokiさんの「棚田米と野菜を中心としたベジ弁当」をいただきました。先ほどまで作業していた棚田で作られたお米やお肉を一切使用していないお弁当はとても健康的で、食べ応え満点なお弁当となっていました。

午後のプログラムでは、「南アルプス市の歴史文化体験」をしてもらうべく、今年リニューアルオープンしたふるさと文化伝承館へ移動しました。当日は「伝承館 あきまつり2019~〇博のがっこう~」として、火起こし体験や土偶のお顔作り、千歯扱き体験などが行われており、皆さんにも五感を使って、歴史の厚みに裏付けられた南アルプス市の魅力を体験していただきました。

その後、南アルプス市文化財課の学芸員斉藤 秀樹氏に講座「南アルプス市の歴史文化体験」をお聞きしました。南アルプス市の歴史を語る上で切り離すことができない「水」との暮らしや知恵を、国重要文化財の鋳物師屋遺跡跡出土品をはじめ、土器や石器、昔懐かしい民具などを実際に見て、触れて、体験することでしっかりと学ぶことができました。動き通しの一日でしたが最後まで参加者全員が楽しむことができました。

◇講師
 (1)農業体験民宿「南アルプスサンクチュアリガーデン」オーナー 上田 むつ美
 (2)南アルプス市教育委員会文化財課 学芸員 斉藤秀樹
◇施設概要
 (1)かまなしの湯(釜無レクリエーションセンター)
    http://yamanashikotsu.co.jp/kai_spa/kamanashinoyu/
 (2)南アルプス市 ふるさと文化伝承館
    https://www.city.minami-alps.yamanashi.jp/sisetsu/shisetsu/bunkazai-densyokan/

 

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