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TOP 研究大都市郊外型高齢化へ立ち向かう実践的研究研究内容

大都市郊外型高齢化へ立ち向かう実践的研究
-アクティブ・シニア活用への経営情報学的手法の適用-
研究内容

研究内容

以下の3分野のフィールドワークを中心とした実践研究から構成されて進められており、今後さらに拡充を進める。

課題解決型研究

大都市郊外地域の抱える様々な課題を解決していく実践研究である。自治体・企業と共同した健康まちづくりの実現に取り組む研究や、そこに経営的手法を用いて地域高齢者の参画を促す研究が進行している。また、交通・防災・移動流通等の都市問題に経営学的観点から取り組む研究、包括的な地域の問題に対して地域企業・行政の産業組織化を促進する研究なども進める。

事業創造型研究

少子高齢化と総合交通体系の進化という地域の変化のもとで、新たな事業を創造し地域を活性化する実践研究である。定年退職後の高齢者などの創業支援や観光事業の社会実験の研究が進行している。そのための基礎となる情報技術を活用して企業と共同で地域動向のビッグデータを分析する研究や、地域高齢者のディープデータの調査、金融機関との共同による創業実態調査等の研究も進める。

世代継承型研究

都市と田舎の対流を促して地域の高齢世代が社会参画意識を抱く機会を提供するとともに、その経験を若者世代に伝えていく実践研究である。南アルプス市と連携した多摩地域高齢者への第一次産業参画機会の提供、高度成長期を生きた高齢者のライフヒストリーのデータ化、地域住民を講師とする教育講座の整備、公開講座の開催、学生寮等を活用した世代交流と継承の実証研究等を実施しており、更に推し進める。

期待される研究成果

本事業の実践研究より、アクティブ・シニアのコミュニティ化が促進されるとともに、社会参画に対して消極的な高齢者層(本研究では、これをマイルド・シニアと呼ぶ)を巻き込んだ行動が活性化することにより、高齢化に伴う活力の喪失が解決され、高齢者の健康の維持や暮らしやすい住環境が実現する。また、新規事業が立ち上がり、住民を巻き込んだ観光・ホスピタリティ・サービスが勃興する。

高齢者には、生産的な社会活動への参画や自らの経験の若者世代への伝達を通じて生き甲斐がもたらされる。一方、学生は、高度成長期を牽引しグローバルに活躍した高齢者から仕事に取り組む活力を継承して、若者世代に未来を創造する活力や責任感が育まれる。

そして、育成されたグローカル人材が企業に供給され、地域企業による高度サービス産業の展開が促される。

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