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サムライカレープロジェクトを通じて感じたこと
経営情報学部 女 M.W. (2016年度春休み)

サムライカレープロジェクトを通じて感じたこと

2017年12月8日

私はこのサムライカレープロジェクトがはじめての海外でした。初めて行く海外が発展途上国であるカンボジアでたくさんの不安はありましたが、本当に行って良かったと思います。カンボジアでの生活をしたての頃は、日本との大きな違いに戸惑いました。水道水が臭かったり、日本でもゴミが落ちていることはありますが日本の何倍も街中にゴミが散らばっていたり、交通ルールがしっかりしていないなどカンボジアにきてすぐに日本が恵まれていることに気づき日本に帰りたくなりました。

しかし、サムライカレープロジェクトでカンボジア人にどんな食べ物が喜ばれ買ってもらえるのかを調べるために、カンボジアのプノンペン市街を市場調査していくうちに、当初の考えはまったくなくなりました。なぜなら、カンボジア人たちがとても優しく毎日楽しく生活していることに気づいたからです。マーケティングリサーチで使い慣れない英語でひとりのカンボジア人男性に質問すると嫌な顔一つせず、さらには英語があまり話せない私たちのために日本語をしゃべれる人を探してきてくれたり、近くにいる知らないカンボジア人を連れてきて沢山の人が私たちの伝えたい言葉を聞こうとしてくれたりしたのです。会話が終わればスッと自分の世界にまた戻る、そんなカンボジア人とカンボジアという見えない鎖のない国が大好きになりました。

サムライカレープロジェクトの活動では、どんな値段が一番手に取りやすいのか、どんな食べ物が好まれるのか、価格設定や消費者ニーズを調べるためにプノンペン市街を歩き回って、自分たちで実際に食べたり、使い慣れない英語を使って聞いたりしました。そのおかげで、カンボジア人は香りの強い食べ物や肉と揚げ物、チリソースが大好きでチーズが嫌い、価格は$1~$2.5がお手頃価格だということがわかりました。

そこで私達の班は揚げ物と肉を合わせた揚げ餃子を売ることに決めました。ただ揚げた餃子を売るのではなく、香りを出すためにパクチーを入れた餃子とニンニクを入れた餃子を作り、チリソースがあれば何でも食べるといったカンボジア人の特徴からチリソースをかけて売ることにしました。サッカー会場で売る本番に向けて、路上で10分おきに価格を変えてどの価格が一番売れて味はどっちのほうが売れるのかを何度も調べた結果、価格は$1で味はニンニクに決まりました。本番で実際に売ると苦労の甲斐あってか、カンボジア人にたくさん売ることができました。売り上げのお金で、最後にみんなで焼き肉に行きましたが、いつも食べる肉よりもおいしく、本当に楽しかったです。

この経験は日本では味わえないし、知らない国だったからこそ苦労の質も成功の喜びも自分にとって大きなものになったのだと思います。サムライカレープロジェクトの社長である森山さんが言っていた「とりあえずやってみる。」「自分がいいと思うものではなく消費者がいいと思うものを生み出す。」という言葉は、いくつになっても私の新しい価値観と経験を生み出してくれた言葉として忘れることはないと思います。最初、恐怖と不安で行くのをためらっていましたが、やってみたことで今までの何十倍も世界が広がりました。何事も恐れずに行動するということを学ぶことができ、留学をすることの大切さを改めて実感しました。

●これから留学をする方へのメッセージ
留学なんてと私は最初思っていましたが、その考え方がまず間違っていると思いました。行動に移すには勇気はいりますが、行くことには必ず価値があります。絶対に今のうちに海外留学をしてほしいです。


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