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済州漢拏大学 交換留学報告
経営情報学部 女 A.Y. (2019年度春学期)

2020年3月31日

普通、留学をする時はある程度留学する国の言葉が出来てから行くと思う。しかし、私の場合10月に突然留学が決まり、韓国語を勉強したことが全くないままに翌4月から、読み書きは勿論、話すこともできない韓国語初心者レベルで韓国での留学生活が始まった。

済州漢拏大学の入学式に参加し、一緒に入学した1年生たちが私に日本語で話しかけてくれて、名前や年齢、日本のどこに住んでいるのか、好きな歌手や俳優等色々なことを話しているうちに、私はあまり自分の国を知らないということに気づいた。友人に「夏休みに東京に行こうと思っているのだけれど、おすすめの場所ある?」と聞かれ、彼女に、東京の人気店や観光地の最寄り駅などをまとめた手作りの観光マップをプレゼントしようとしたのだが、自分は日本だけでなく、自分が住んでいる場所のことさえ、あまり知らないことに気づいた。むしろ、その友人の方が、日本の観光地をよく知っており、これからは、自分が住んでいる土地や地域に関心を持ち、自分の国=日本について、もっと勉強しようと思った。

ある休日、学科長と日本領事館が主催する文化体験に参加した。そこで出会った領事館で働いている方とは、年齢も近かったこともあり友達になり、連絡先を交換した。何度か会っていくうちに、彼女の韓国留学の経験を聞いたり、韓国で働いている姿を見ることで、刺激を受け、彼女の存在は私の留学生活の中で大きくなった。そして、その頃、少しずつ韓国語ができるようになり、自信がついてきたものの、友達とは日本語で話すことが多く、ときには翻訳機を使って会話をしていたのだが、だんだんそれがもどかしくなり、もっと韓国語を勉強しようとモチベーションが高まった。やはり、留学前に少しでも勉強しておくべきだったと感じた。半年の留学生活でも自分の語学力は上がったと感じるが、時間が足りず、もう半年韓国で勉強したいと思うほどだった。

今は、ゼミで学ぶことにより韓国のマーケティングの知識や韓国語能力をさらに高め、ハングル検定の資格を取得したいと考えている。加えて、日本語ができる韓国人は沢山いるが、韓国語ができる日本人はとても少ない。私はそこに価値を見出し、この漢拏大學校での留学経験を活かしながら将来、韓国で働きたいと思っている。

〔担当教員からのコメント〕
当学生は、2018年度アジアダイナミズム研修プログラムでの済州漢拏大学学生交流会をきっかけに長期留学を考えるようになったのだが、それまで韓国語を勉強したことがなかっただけに、留学を決心するまでには勇気も必要であったであろう。しかし、持ち前の行動力と好奇心で、最初は多摩大で事前教員面談を重ねた後、韓国に飛び込んで、現地適応し、将来の進むべき道を見出したのは、後輩にとって「行動すれば何とかなる」ということの諸々の示唆を与えてくれている。
彼女は、韓国に行く前まで、ほぼ韓国語ができなかった。しかし、韓国留学して3か月後の2019年5月の済州漢拏大学学生交流会での、留学体験スピーチの全てを韓国語で多摩大生と教職員に対して流暢に行ったことは、大変印象深く、彼女の現地での頑張りと短期間での語学力の成長を示すことになり、交流会に参加した多摩大生が留学の価値を意識することにもなった。彼女の頑張りを親身になって応援していただいた済州漢拏大学教員と学生に感謝すると共に、日常会話レベルまでに上達し、韓国への教養知識も得た本学生の今後のさらなる活躍を期待したい。


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