ゼミ力の多摩大
ゲーム理論と統計的意思決定
Game Theory and Statistical DecisionMaking
WATANABE Yasunori渡邊 泰典ゼミ
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Course Description / 講義の概要
渡邊ゼミでは,不確実な状況でどのように意思決定を行うべきかを分析する統計的意思決定理論と,複数の人々が関わる状況での駆け引きを分析するゲーム理論について学びます.このような状況での意思決定は,スポーツなどの身近な問題からビジネス上の判断まで様々な局面で応用することができます.理論を学ぶだけでなく,応用例を学ぶことで実際の意思決定に役立てることができるようになることを目指します.
統計的意思決定理論は,将来のことがわからないという不確実性をデータを用いてどのように評価するか,そして,不確実性を前提としてもっとも望ましい選択肢の選び方を学びます. 一方,ゲーム理論では,自分以外の他者との相互依存関係を前提として意思決定を行う状況について分析します.他者の存在を前提とするとき,自分にとって望ましい選択肢は相手が何を選ぶかによって変化するため,お互いにお互いの出方を予想する必要があるため,他者が存在しない場合の意思決定とは異なる難しさが存在し,相手の出方が不確実である以上,必然的に統計的意思決定理論の理解が必要となります.
ゼミは,予習を前提として学生同士のグループディスカッションを中心に進行します.とくに発表者を設けませんが,全員が積極的にディスカッションに参加することが求められます.毎週の予習とディスカッションを通じて扱うトピックに対する理解を深め,各学期ごとにレポートなどの指定のアウトプットを提出することが単位修得のための条件です.
夏期休業中には,可能ならば研修と親睦を深めることを目的としたゼミ合宿を行います.
Aspiration / ゼミの「志」
経済や統計の分析手法を使いこなすためには,数を処理するための知識・技術が必要不可欠となります.残念ながら,多くのSGSの学生にとって講義やゼミの時間だけではこのようなリテラシーを身につけるには圧倒的に時間が不足しているという現実があります.そのため,講義外の時間でも自ら意欲を持って学び続けることができることを何よりも重要します.加えて,ゼミ活動では一人きりで行う独習とは異なり,他のゼミ生とチームとして協力して学び合う姿勢も要求されます.
その上で,ゼミで学んだ知識を生きたものにするためにも,経済分析やデータ分析に必要とされる最低限の数的リテラシーおよびコンピュータスキルを身につけてほしいと考えています.
最終的に分析結果を伝えるためには効果的なレポート,プレゼンテーションが必要となります.ただ単に発表したいことを並べるのではなく,構造的なレポートやプレゼンテーションをどのように作るのか,という知識も将来にわたって必要とされるスキルであり,ゼミで重視するものになります.
Prerequisite/ 事前履修科目等
「経済学入門」および「統計学入門」の修得を推奨します.
Additional Information/ 留意点
希望があれば英語や数学などの勉強会もゼミの時間とは別に設置します.
卒業論文の提出を推奨します.ゼミ紹介動画
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- 渡邊 泰典
- グローバルスタディーズ学部 教授
- 専門
- ゲーム理論,ミクロ経済学,統計学 / Game Theory, Microeconomics,Statistics