2026年9月3日、経営情報学部の菅沼睦准教授らが執筆した論文が、国際学術誌「Sensors」に掲載されました。
『Sensors』(ISSN: 1424-8220)は、センサーの科学と技術およびその応用分野で権威のある国際的な査読付きジャーナルです。本作はスイスに本部を置くMDPI社が発行しており、最新のインパクトファクターは、4.0、5年インパクトファクターは、4.1を誇る、同分野の主要な国際誌です。
■論文の内容
本研究では、画像解析を主体として現場実装の負荷を低減した、簡素かつ拡張可能なe-scooter走行評価プラットフォームを開発しました。本プラットフォームは屋内フィールドに対応しており、統一環境において反復試行を実施できる点を特徴とします。2機のドローンによる撮影範囲を統合することで、十分な画像解像度を維持しながら、細長い屋内走行レーン全体を撮影しました。走行者位置の検出には、事前学習済みのYOLOモデルをファインチューニングし、実験環境に適応した検出モデルを構築しました。さらに、ORBに基づく画像レジストレーションおよび軌跡統合により、2台のカメラから得られた走行軌跡を共通座標系へ変換し、走行速度、走行時間、およびカーブの曲率半径を算出しています。実験結果から、低速で安定した走行、高速を維持した走行、および旋回前に減速する走行など、速度変化、走行試行間の安定性、および旋回特性に被験者間の違いが確認されました。また、多くの被験者では、カメラ間接合部における位置の不一致が10 cm以内であり、本実験条件における軌跡統合の内部整合性がおおむね確保されていました。以上より、提案システムは、屋内走行レーンにおける軌跡および速度特性を含む観測可能な走行挙動を定量的に評価するための映像ベースのプラットフォームとして活用できる可能性が示されました。
英文論文タイトル:「Development of a Micromobility Riding Evaluation Platform for an Indoor Riding Lane Based on Multi-View Overhead Video Integration」
日本語論文タイトル:「マルチビューオーバーヘッドビデオ統合に基づく屋内ライディングレーン用マイクロモビリティライディング評価プラットフォームの開発」
論文著者:Kimihiko Iwata, Makoto Shinnishi, Takashi Hikasa, Mutsumi Suganuma, Satoshi Takahashi
■本論文は、オープンアクセスで下記URLから閲覧できます。
https://www.mdpi.com/1424-8220/26/17/5614
本研究は、JST「混在交通の占有・優先度についてのELSIの実践的整理と対応方策の創出」の成果です。多摩大学からは、樋笠尭士准教授(法学・研究代表者)・杵渕洋美准教授(教育学)・太田哲教授(文化人類学)・新西誠人准教授(技術経営学)・田中友理専任講師(社会心理学)・高橋恭寛准教授(交通史・哲学)・菅沼睦准教授(知覚心理学)の7名と学生特別研究員が「混在交通」の研究に参加しています。





