2025年10月から2026年3月までシンガポールのナンヤンポリテックに交換留学中の学生からの留学レポートです。
1. 授業について
授業スタイルは日本のAEPの授業に似ていて、講義を聞きながらディスカッションをする形式です。一クラスの人数は10人から20人くらいです。日本と比べると、授業への参加率が圧倒的に高く、先生が問いかけると皆が答えます。日本との違いとして感じるのは、授業のラフさです。食べ物を食べながら授業を受けていて、私にとってはとても慣れない光景で毎回戸惑いました。授業の開始時間や終了時間もきっちり決まっているわけではなく、ふらっと始まり、ふらっと終わります。
私がとっている授業は「ウェルネス」「カスタマーサービス」「カスタマーデザイン」の3つです。ウェルネスは自分の私生活を正すことをメインとした講義です。残りの2つは「顧客」を中心とした授業で、様々な企業の分析を行い、顧客との関係性を分析します。授業は専門的な用語も多く、時々理解できないときがありますが、その都度調べるようにし理解をしています。
2. 生活について
寮は学校の敷地内にあって教室まで10分ほどで行くことが出来ます。私の部屋は現在スペイン人とドイツ人の3人で暮らしています。寝室は2人1部屋で、私はスペイン人と一緒です。家具はしっかり全て備えられていて何も不便はないです。私の部屋はリニューアルされたばかりらしく全てが新しく、景色も申し分ないです。週に一回掃除の日を設けていて、キッチン、バスルーム、床掃除を分担して行っています。
食事は基本的に自炊を行っています。ドン・キホーテで日本の食品食材を買うことが出来るお店がるのでとても助かっています。外で食べるには一番安くて500円くらいで、お腹いっぱい食べるには1500円ほど払わないといけないので自炊をして節約しています。
交通手段は基本的にはMRTという電車とバスを使っています。シンガポールの交通機関はとても安くて、どこまで乗っても3ドルしないくらいです。バスは2階建てのバスがあり、私はそれに乗るのが好きです。電車もバスも車内はとても綺麗に保たれています。
私は、月・水に対面授業があるのでその日は8時くらいに起きて学校に行きます。その日以外はオンラインの授業を進めたり、買い物に行ったり、運動したり、掃除をしたりしています。
困ったことは部屋に引きこもってしまうことです。毎日外に出て何かを食べる、買い物をするとなるとお金を浪費してしまいます。シンガポールは特に物価が高いので外に出ることを躊躇しています。そのため私が見つけた解決方法は、外を歩いて見たり、ジムに行き始めたり、皆で映画を見たり、あまりお金をかけないで充実する方法を見つけました。工夫したことで前よりは外に出るようになりました。
3. 留学を通して学んでいること
シンガポールに来てからすぐは聞き専門でしたが、最近は会話に入り込んでいけるようになりました。私が出かけるときルームメイトが毎回「Have fun!」と言ってくれるので最近は私も「Have a nice day!」と言えるようになりました。語学力が格段に上がったとはまだ言えないですが、コミュニケーション力は上がったと思います。
また週に一回以上はルームメイトの皆で夜映画を見ています。11月の終わりには実際に映画館に行き、ZOOTOPIA2の最新作を見ました。映画は当たり前に全て英語なのですが、皆が笑っているタイミングで私も笑えていたのでちゃんと理解できているのだなと嬉しくなりました。
留学を通して学んでいることは断る勇気です。日本人は結構否定することが苦手でその場の空気で流されてしまいます。留学に来始めたころは何でもいいよ!行くよ!と言ってしまったためお金の散財がものすごかったです。相手の機嫌を損ねないか気にしていたのですが、全く気にすることなかったです。
4. チャレンジしていること / 乗り越えたこと
寮生活を送っていく中で様々なカルチャーショックを感じます。部屋の中で私一人だけがアジア人で、とくに食や掃除の文化の面で違いを感じます。合わないことが多々あるので「それは違うんじゃない?」と英語で意見を述べることに苦戦しています。シンガポール人との差はあまり感じません。ただ、英語のなまり(シングリッシュ)があるのでリスニングに苦戦しています。
生活のトラブルで一番言えるのは虫の多さです。私は10階建てビルの10階に住んでいるのですが虫にはとても悩ませられています。ゴキブリが多いと先輩から聞いていたのですが本当に多いです。また、アリも大量発生していました。一番多いのはヤモリです。虫がでるたびにルームメイトと協力して退治することを頑張っています。
勉強面で苦労したことは課題です。今月は初めての課題祭りで皆が各自課題に追われていました。一個一個の課題が重くレポートをひたすら書きまくりました。内容を理解しながら自分の意見を英語で述べることはとても難しかったです。先生やルームメイトに相談しながらやり遂げました。
5. 現地での活動やハイライト
11月の一番の思い出は、スペイン人のルームメイトと2人で行ったベトナムのホーチミン旅行です。1週間ほどの滞在で、完全に英語オンリーの生活でした。現地では英語がほとんど通じず、ベトナム語ばかりでした。翻訳アプリがなかったら、正直かなり厳しかったと思います。物価の安さには本当に驚きました。シンガポールや日本と比べると、何でも安くて、つい爆買いしてしまいました。質のいい機内持ち込みサイズのスーツケースをたったの2500円で買うことが出来ました。
Grabという配車アプリを使って移動していたのですが、1時間乗っても1000円くらい
で学生旅行にはありがたすぎる価格設定でした。街中はバイクだらけで、体験したことないほどのバイクに囲まれました。クラクションは常に鳴っていて、すり抜けも当たり前でした。一番怖かったのは道路を渡るときです。青信号でもバイクが突っ込んでくるので、毎回命がけで、ひやひやしながら渡っていました。
2日目の夜はクルーズ船に乗りビュッフェを楽しみました。とてもレベルが高いクルーズ船なのに、たったの3000円でした。中ではビュッフェを楽しみながらベトナムの伝統的な踊りを見たり音楽を聴いたりしました。3日目には、スペイン人のおじいさんの友達が2人できました。街中で偶然スペイン人を見かけて、私の相方が声をかけたことがきっかけです。相方もスペイン人なので、気づけばスペイン人3人に囲まれて、私はとても困惑しました。彼らはとてもフレンドリーで、言葉は違っても気づいたら2時間も立ち話をしてしまいました。体験できなかった、買えなかったものが多いのでまた行きたいなと思いました。
6. これから留学を検討している学生へのメッセージ
私は今まで数か国行ったことがあるのですが、シンガポールは圧倒的に住みやすいです。治安の良さと街の綺麗さ、利便性が日本と似ているのでとても良いです。迷っているならシンガポールを選ぶべきだなと思います。国自体はとても小さいですが近くの国に日本より安く行くことができるのでそこが利点だと思います。物価が高いのでそこがネックですが屋台を選んだり自炊をすることで節約することが出来ます。
またバス、電車は圧倒的に安いです。また入場無料の観光地が多いのでそういう場所を回ることもできます。授業自体の内容は難しいですが、先生の英語は聞き取りやすく、留学生をとても気にかけてくれるので英語に自信がなくても知っている単語を組み合わせれば理解してくれます。一番のおすすめはきれいな寮です。違う文化の人と共同生活をするので、知らなかったことがたくさん学べます。英語で囲まれる生活はとても混乱するけど慣れると楽しいです。勇気を出して留学に行ってよかったなと思います。









