11月9日、「産業社会特講(企業経営論、企業経営の現場を学ぶ)」(担当教員:青木克彦、履修者:57名)の授業にゲスト講師として三菱鉱石輸送株式会社(本店:東京都千代田区) 相談役・前代表取締役社長 鈴木一行様をお招きし、ご登壇いただきました。
鈴木様は、三菱商事株式会社へ入社後40年近くにわたって貿易関連、営業、経営業務に従事し、2018年に三菱鉱石輸送株式会社の代表取締役社長に就任しました。2021年6月に任期満了で退任後、現在は、同社の相談役として携わっています。
同社は、三菱グループに属する日本の海運会社であり、運航所有船のファンネルマークにはスリーダイヤが描かれ、海運業界で唯一三菱ファンネルを掲げる外航船を持つ企業で、船主業と船舶管理業を中心としてWorld wideな物流に広く携わっています。また、海図を再利用したマチ付封筒を作成し、社会福祉法人日本点字図書館への寄付を行うなど社会貢献活動も積極的に展開しています。
講義では、会社を見るときの着眼点、社会・環境に関する責任性の増大、同社の概要についてご説明いただき、社長として信頼と責任を負い「社長の使命は危機管理、役割は意思決定である」という考えのもと、真摯に社長業務に取り組んでいたという貴重なお話を伺うことが出来ました。また、これから将来発生するかもしれない危機(人口減少・少子高齢化、IT化、環境問題など)に備えるため、自分の経営哲学への挑戦をし続けていたとのお話をいただきました。
青木講師から「社長として楽しかったことはありますか」との質問には「何よりも60周年のファミリーギャザリング(家族同窓パーティー)で社員と社員の家族にこの会社に務めていて良かったと思ってもらえたことが社長として役割を果たせたと感じた瞬間でありました。退任時には、自分と関わった方への感謝の気持ちでいっぱいで会社生活をやりきることができました」との回答をいただきました。
講義の最後には、青木講師から「社会に出て企業に就職したときに楽しいことがあると頑張って仕事をすることができます。学生の皆さんにもチームで業務に取り組む達成感や仲間と喜びを共有することをぜひ経験して欲しいですね」とのコメントがありました。
ゲスト講師の鈴木一行様
授業の様子