内閣府SIP第3期
『スマートモビリティ
プラットフォームの構築』
特設サイト

研究開発拠点

多摩大学

多摩大学は、開学以来の伝統である“実学”を柱にゼミを中心とした多彩な教授陣が人間を育てる大学です。学長主宰のインターゼミ(社会工学研究会)では、経営情報学部・グローバルスタディーズ学部の2学部、社会人大学院生と13名の教授陣で文献研究とフィールドワークによる「課題解決型のグループ研究」に取り組みます。学生・一般市民を対象とした学長監修リレー講座「現代世界解析講座」では、各分野における第一線の専門家を招き、現代世界を深く理解し、時代認識を的確にする講座を16年に亘り開講し、のべ24万人超の参加者を得ています。

研究開発責任者

メッセージ

樋笠 尭士

このたび、多摩大学は、BOLDLY株式会社とともに、内閣府SIP第3期「スマートモビリティプラットフォームの構築」に採択されました。研究テーマは、自動運転に関して、生活道路・賑わい道路を取り巻く社会的受容性・協働性の獲得とルール作り、地域モビリティ人材育成などです。

認知心理学者、社会心理学者、知覚心理学者、統計学者、工学者、法学者、倫理学者、技術経営学者、観光学者、文化人類学者の10名が、学際的・横断的に、文理融の社会工学系大学としての研究の強みを活かした研究を行います。

研究補助者として一部の学生も参画したうえで、本学の10名の教員が、生活道路における歩行者、自転車乗車者の交通事故死亡者削減を目指して、都市内小道路・賑わい道路の実現のための方策提案と実装を進めてまいります。

内閣府の研究において成果を上げることで、1つの地域だけでなく、日本全体に貢献できるよう、研究に邁進してまいります。

多摩大学 専任講師
樋笠 尭士

プロフィール
上智大学法学部法律学科卒業。中央大学大学院法学研究科博士後期課程終了、博士(法学)。
同志社大学人文科学研究所嘱託研究員、中央大学日本比較法研究所嘱託研究員、嘉悦大学ビジネス創造学部非常勤講師、大東文化大学法学部非常勤講師、中央大学法学部助教、ヴュルツブルク大学法学部ロボット法研究所外国研究員、多摩大学経営情報学部非常勤講師、法務省法務総合研究所委託研究員、名古屋大学未来社会創造機構モビリティ社会研究所特任助教を経て2021年より現職。 自動運転倫理ガイドライン研究会代表も務める。

  • 自動運転の倫理に関する国際規格(ISO 39003)の策定(ISO/TC241 WG6 expert,および専門委員会委員として携わる)経験があり、かつ、ISO/TC241のWG4、WG7の日本代表も務めており、モビリティの法制度・指針研究の最先端研究者である。
  • 国際ルール形成および地域の受容性に鑑みた自動運転の「倫理」の第一人者として、JSTJST-CRDS主催「自動運転のELSI/RRIから考える新興技術ガバナンス-国際ガイドライン規格ISO39003を読み解く」(2023年8月18日)にて基調講演を担当している。
  • 樋笠尭士「自動運転の倫理」自動車技術2023年1月号では、自動運転レベル4の特集として、各省庁に加え、倫理の専門家として論文が掲載されている。科研費若手研究「混在空間における自動運転レベル4の関与者の義務・責任の理論および実証研究」(代表:2022-2026)などでも活躍。

研究開発分担者

  • 多摩大学経営情報学部 専任講師
    新西 誠人

    多摩大学経営情報学部 専任講師
新西 誠人

    プロフィール
    多摩大学経営情報学部経営情報学科卒。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了、修士(政策・メディア)。東京工業大学大学院イノベーションマネジメント研究科博士後期課程修了、博士(技術経営)。NTTサイバースペース研究所、リコー研究開発本部、リコー経済社会研究所などを経て2022年4月より現職。

    新西は、対面会議の物理的な「賑わい」を実験参加者に非侵襲的な映像や音声を用いて計測するWebアプリケーションの開発及び、取得データを統計的手法を用いて分析してきた。

    • 新西誠人, 糟谷勇児, 稲本浩久「わいわいメーター: 場の活性度計測による会議の評価システムの試作」電子情報通信学会技術研究報告 19-24 2014年
    • 新西誠人, 武藤靖矩, 沖原正和, 北林弘行, 合田耕作, 田中龍志, 山岡和美「会議活性化ツールの効果測定: いいね! 君を用いたブレインストーミングの計測とアイデアの評価」 電子情報通信学会技術研究報告 114(517) 13-18 2015年
    • Haike Guan, Makoto Shinnishi「People Recognition and Position Measurement in Workplace by Fisheye Camera」 Electronic Imaging 31(7) 459-1 2019年1月13日
    • 関海克, 新西誠人「魚眼カメラによる職場作業者認識および位置測定」リコーテクニカルレポート (44) 103-111 2020年

    会議の活性度測定や魚眼カメラによる人物の位置推定などを実施してきた見地から、道路の「賑わい」をLiDARなどを用いて分析できるのは国内随一である。

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  • 多摩大学経営情報学部 専任講師
    田中 友理

    多摩大学経営情報学部 専任講師
田中 友理

    プロフィール
    明治学院大学心理学部心理学科卒業後、名古屋大学大学院環境学研究科社会環境学専攻博士前期課程に進学し、修士(心理学)を取得。同大学院情報学研究科心理・認知科学専攻博士後期課程単位取得満期退学後、2022年より現職。

    • 田中 友理, 松尾 朗子, 小俣 克之, 塚本 早織「道徳観の個人差がルールの道徳化に与える影響―フレーミングに注目した検討―」(日本社会心理学会 第63回大会 2022年9月)

    社会心理学の見地から、小道路・生活道路内での各ステークホルダーの交通倫理観とその根底を分析できる。

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  • 多摩大学経営情報学部 教授
    出原 至道

    多摩大学経営情報学部 教授
出原 至道

    プロフィール
    東京大学工学部都市工学科卒、東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻修士課程修了、同博士課程修了。博士(工学)東京大学。多摩大学助手、非常勤講師、助教授、准教授を経て、教授。専攻は、都市工学。応用情報処理技術者。日本VR学会。

    • Norimichi Idehara, Takahiro Ohtsuka, Michika Inoue「Interactive System based on the False Perception of Acceleration and Verticality. 」Proceedings of the 2015 Virtual Reality International Conference(VRIC) 21-4 2015年
    • 出原 至道, 彩藤 ひろみ「仮想空間を利用した汎用人間行動観察システムの構築に向けた大学間連携」経営・情報研究21号193-196 2017年

    VRを利用したシステムの構築と提供を推進している。IVRCやLaval Virtualなどに毎年出場している。この知見を基にセンサーなどを併用した「賑わい」道路のシミュレーション作成を行う。経営情報学部 経営情報学科長、先端的マーケティング心理コース長。

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  • 多摩大学経営情報学部 准教授
    菅沼 睦

    多摩大学経営情報学部 准教授
菅沼 睦

    プロフィール
    東京大学大学院人文社会系研究科修士課程修了、同博士課程単位取得満期退学。博士(心理学)。早稲田大学国際情報通信研究センター助手、同・助教、早稲田大学大学院国際情報通信研究科講師などを経て現職。

    • 恩田優実, 菅沼睦, 亀山渉, 西野恵理子, 柴田和義「交通系ICカードデータを用いた定期券利用有無による購買行動パターン分析に関する検討」電子情報通信学会2019年総合大会 2019年3月
    • 八巻櫻, 菅沼睦, 亀山渉, 西野恵理子, 柴田和義「交通系ICカード大規模データにおける非負値行列因子分解を用いた利用者行動分析の一検討」電子情報通信学会2018年総合大会 2018年3月
    • 持倉有紀, 松村美里, 菅沼睦, 亀山渉「時系列を考慮した映像視聴者の生体情報による感情分類と推定」 電子情報通信学会2019年総合大会 2019年3月

    知覚心理学を背景に、視覚情報を用いたコンテンツの評価を行ってきた。この知見を基に、各種の道路状況における歩行者の視線・視界のアイマークレコーダを用いた計測。様々な車、標識、看板灯が乱立することになる「賑わいのあるみち」において、歩行者(あるいは自転車利用者等も考慮)がどのような視覚環境におかれているのかを把握し、より安全で安心できる「みち」作りにつなげる。また、LiDARなど空間情報処理についての知見も持ち、「賑わい」の計測データの研究を行う。また交通系ICカードの分析など、大量のデータを解析するための知見も持つ。

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  • 多摩大学経営情報学部 専任講師
    加藤 みずき

    多摩大学経営情報学部 専任講師
加藤 みずき

    プロフィール
    新潟県出身。中央大学文学部人文社会学科卒業後、法政大学大学院人文科学研究科に進学し修士号取得(心理学)。専攻は認知心理学・教育心理学で、主に記憶と感情の関連についての研究活動に従事。同大学院博士後期課程単位満了退学後、2018年度より現職。

    • 久保田貴文, 良峯徳和, バートル, 野坂美穂, 加藤みずき, 梅澤佳子「大都市郊外型高齢化における課題解決のための社会参画基盤構築と高齢者の心の再構築を実行する教育プログラムの作成」経営・情報研究26号 215-218 2022年2月1日

    高齢者のWell-BeingやQOL上昇のため、交通課題などへの認知や自己認識を認知心理学から研究している。また、人間の記憶についての研究を進めている。この知見を元に、アンケート調査などを実施する。また、初年度教育など、人材の育成について知見を持つため、モビリティの人材育成のプログラム作成に寄与する。

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  • 多摩大学経営情報学部 教授
    久保田 貴文

    多摩大学経営情報学部 教授
久保田 貴文

    プロフィール
    岡山大学環境理工学部卒。同大学大学院自然科学研究科修了。平成24年に同大学大学院環境学研究科において博士(学術)を取得。岡山大学法学部(同大学大学院社会文化科学研究科)助手・助教。統計数理研究所リスク解析戦略研究センター特任助教。平成26年より多摩大学経営情報学部准教授。日本計算機統計学会評議員,理事。
    計算機やICTを利用した統計データの視覚化やそのWebアプリケーションの開発,また空間統計データの解析など場所や地域に関連する統計解析を行ってきた。さらに,医薬・健康に関連するリスクの解析をビッグデータを利活用して行っている。

    • 彩藤ひろみ, 出原至道, 久保田貴文, 黒瀬 洋, 發知 良幸, 鈴木 舜, 相澤 ゆみ子「人の歩行データから導く空間情報可視化の研究」経営・情報研究21号221-224 2017年

    計算機やICTを利用した統計データの視覚化やそのWebアプリケーションの開発、また空間統計データの解析など場所や地域に関連する統計解析を行ってきた。さらに、医薬・健康に関連するリスクの解析をビッグデータを利活用して行っている。この知見をもとに、統計データの解析を行う。
    厚生労働行政推進調査事業費補助金(政策科学総合研究事業 (政策科学推進研究事業)「地域の実情に応じた自殺対策推進のための包括的支援モデルの構築と展開方策に 関する研究」(2017-)等でも活躍。

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  • 多摩大学経営情報学部 准教授
    高橋 恭寛

    多摩大学経営情報学部 准教授
高橋 恭寛

    プロフィール
    東北大学大学院文学研究科にて博士(文学)を取得。 専門は日本思想史・日本倫理思想史・日本教育思想史。東北大学大学院文学研究科専門研究員、宮城県岩沼市教育委員会市史編纂室編纂専門員、東日本国際大学東洋思想研究所准教授を経て、現職。

    「江戸儒学思想史」をメインの研究テーマとし、加えて「江戸期の初学教育史」、「江戸期の喪祭礼」なども手がける。「賑わい」道路の交通史・倫理について検討する。
    科研費若手研究「近世社会における「中江藤樹像」の形成」(代表:2019-2023)などでも活躍。

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  • 多摩大学グローバルスタディーズ学部 教授
    太田 哲

    多摩大学グローバルスタディーズ学部 教授
太田 哲

    プロフィール
    立教大学経済学部経済学科卒 株式会社東芝(移動体通信海外営業部) マンチェスター大学社会人類学部大学院ディプロマ取得、オックスフォードブルックス大学日本社会人類学部修士課程修了(MA)、ロンドン大学東洋アフリカ研究学院社会人類学博士課程修了(社会人類学博士) ICCRポストドクトラルフェロー(インド、デリー大学) デリー大学、ネルー大学(インド)、多摩大学などにて非常勤講師を経て現職 

    科研費基盤研究B「不確実性の時代」の南アジアの社会変動ー若者の社会対応を通してー」(分担:2021-2025)などでも活躍。
    グローバルスタディーズ学部 グローバルスタディーズ学科長

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  • 多摩大学グローバルスタディーズ学部 准教授
    今村 康子

    多摩大学グローバルスタディーズ学部 准教授
今村 康子

    プロフィール
    慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科修士課程修了 修士(システムデザイン・マネジメント学)。全日本空輸株式会社 客室乗務員として勤務、国際線を中心に乗務。同社マーケティング室商品企画部及び、本社商品戦略室で新国内・国際線機内サービスを導入。株式会社ANA総合研究所研究員として、多摩大学、東海大学、大東文化大学、放送大学等での講師を経て、2023年4月より現職。

    ANA総合研究所の研究員として、NTT Com、ANA総合研究所、羽田みらい開発とともに「アグリスマートシティ構想」の実現に貢献。人・モノの移動を担う航空業界にとって地域の過疎化という大きな課題について、長期的な視点を持って解決策を提示してきた。また、ANAグループ連携科目「ホスピタリティ・マネジメント」なども担当してきており、「デライト可視化」に関する研究において、航空における「移動の価値とホスピタリティ」を自動運転の業界へ応用するような人材育成などを考案し、BOLDLY社と教育単元を構想している。

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