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研究・教育

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教員の研究成果の発表会

FRC(Faculty Research Conference) 2009


日時 2010年3月1日(月)
場所 多摩大学多摩キャンパス101教室

時間
14:40~15:05 「日本語キャッチコピーの省略性とあいまい性~~語用論理論との関連において~~」 中村その子
15:05~15:30 「教育と地域イノベーション」  趙 佑鎭
15:30~15:55 「カルバックライブラー情報量によるPOP/POD測定モデルの拡張」  豊田 裕貴

休憩 15:55~16:00

16:00~16:25 「選好度データへのクラスリング手法の適用」  今泉 忠
16:25~16:50 「研究教育用三次元仮想空間の構築に向けて」  齋藤 T. 裕美 
16:50~17:15 「移動球面への視点依存画像投影手法」  出原 至道

17:15 閉会の言葉

 

日本語キャッチコピーの省略性とあいまい性
 ~~語用論理論との関連において~~

中村その子(多摩大学 経営情報学部)

要約

 意味論では、原則として、コンテクスト(情報を解釈、処理する際に用いる文脈、場面、状況などの想定の集合)から独立した文の普遍的な意味を扱うのに対し、語用論では、コンテクストと話し手の意図に左右される発話の意味を扱う。語用論が形を整え始めた1990年ごろから今日まで、それ以前はあいまいなままになっていた意味解釈とコンテクストとの関係を包括的に説明する理論が構築されてきており、現在その主流をなしているものに関連性理論がある。

 関連性理論の基本的な主張は、「新情報、すなわち新たに提示された情報がコンテクストと相互作用し、認知効果を持つ場合にそのコンテクストにおいて関連性がある。」というもので、私たちは最適の関連性を当然視し、処理コストが最小になるような道をたどりながら認知効果を計算している(文の意味を考えて納得している)と考えられている。

 通常の私たちの会話は、話し手が文を発信し聞き手がそれを受信する「やりとり」であり、その中での話し手のさまざまな意図の表出や聞き手の解釈プロセスは、関連性理論に基づいてある程度説得力のある分析をすることが可能になってきている。しかしながら、コマーシャルの中のキャッチコピーは、発話の量的な制約に加え、話し手の意図が自社および自社製品のPRにほぼ限定されており、同じような意図を持つ不特定多数の話し手が、その文をことさら聞こうとは思っていない不特定多数の聞き手に対して発信するだけ(でやりとりは普通行われない)と言う、通常の会話とは違った特殊な性格を持つ。


 本発表では、そのような特殊な性格を持つキャッチコピーの解釈プロセスを説明するために、関連性理論がどのように適用され得るかを「語の一義化」「指示対象同定」「処理コスト」「プロトタイプ概念」「アドホック概念」「語彙的縮小と拡張」を中心に考察する。特に、キャッチコピーの解釈において重要な役割を果たすと考えられるのはアドホック概念と語彙的縮小と拡張、それに伴う処理コストと考えられる。通常のコミュニケーションでは、話し手が処理コストを意図的に高くし続けることはまず行われないのに対し、キャッチコピーにおいては、話し手は処理コストを高めにして聞き手の注意を喚起すると同時に、その処理コストを少しでも軽減して意図したところに聞き手の解釈を誘導する、という一見相反する作業を行っていると思われる。実際のキャッチコピーをいくつか例に取り、そのような話し手の作業の道筋と、聞き手の解釈プロセスの実際を分析すると同時に、高めの処理コストに見合う「価値」は何なのか、そしてそのコストを補てんする認知効果はどのようなものなのかを考察する。

 

 

教育と地域イノベーション

趙 佑鎭(多摩大学 経営情報学部)

要約

 今回の発表会で紹介する事例研究は、「教育」を通じて地域を劇的に変化させた韓国の自治体成功物語である。韓国のソウルから鉄道で4時間程の全羅南道にある長城郡はかつて無名の人口5万人程の田舎の郡であったが、長城郡の金郡守の「世の中を変えるのはヒトだが、ヒトを変えるのは教育」という信念の下、大企業のサムスン電子より高額な1人当たり年間教育費をかけ「全職員」にイノベーションマインド教育を行い、この10数年で多くのイノベーション賞を受賞し、大統領も絶賛する有名自治体になった。

 金郡守は、郡守に赴任するやいなや、公務員と住民の意識を変革するために、教育と研修を重視する政策を拡げ始め、郡の役人と議会の反対を押し切って、教育に対する「投資」を敢然と実行した。そして、教育重視の金郡守の政策の中で誕生した長城の名物が「長城アカデミー」である。長城郡はここ 10年の間、毎週金曜日午後に長城アカデミーを一週も欠かさず開設することで「学習する地方自治体」としての体制を確固たるものにした。

  長城アカデミーは、政治・経済・経営・行政・外交・社会・文化・宗教など幅広い分野の韓国トップクラスの講師を招き、首長自身を含めた公務員と住民に対する教育を実施している。この10年間に長城に招かれた一流の講師だけでも大学教授、大臣、外交官、専門経営者、芸術家、マスコミ人など500人を越えている。

 ヒトが最も重要な資源というリップサービスにもかかわらず、経営者は組織に対する人間の価値とその価値を増進する方法には意外にも関心がない方であるが、このような事例を接することは経営者の立場からみても一定の示唆が得られるかもしれない。また、現在多摩大学では「いま世界がどう動いているか」を理解するために住民と学生を対象に特別講座(リレー講座)を行っている。特別講座も長城アカデミーの構成と同様、時代の最前線で活躍する各分野の講師陣が、世界の課題を語っており、その教育意義を世に説いている我々大学にとっても、この事例研究は、「教育」を通じてイノベーションを起こさせる強い可能性をみせている点で、特別講座に関連する教育的示唆を議論できるなど、諸々の意味を持つものと思われる。

 

 

カルバックライブラー情報量によるPOP/POD測定モデルの拡張

豊田 裕貴(多摩大学 経営情報学部)

要約

強いブランドを構築、マネジメントするには、Kellerが指摘するとおり、Points of Parity(類似化ポイント:POP)とPoints of Difference(差別化ポイント:POD)の両ポイントを満たす必要がある。そのためには、どのようなブランドイメージが、それぞれのポイントとしてブランドに貢献しているかを測定できることが必要である。
豊田(2008)までの研究では、自由連想によるブランドイメージデータを情報量基準によって評価し、この両ポイントを測定する方法と構築し、応用してきた。

ただし、これらポイントの評価は、単に一様分布からの情報の偏り傾向による情報量基準のみではなく、他の分布からの偏りによる評価ができればさらに有効である。それは、ブランドポジションを表す各種指標(シェアや想起率など)は、一様分布ではなく、様々な分布を持つためである。

これらの点に鑑み、本研究では、情報強基準をエントロピーからカルバックライブラー情報量基準に拡張し、POP/POD測定モデルのさらなる拡張を行うものである。

 

 

選好データにおけるクラスタ分析の適用

今泉 忠(多摩大学 経営情報学部)

要約

多次元解析のための手法はさまざまな分野でおいて活用されている。マーケティングの分野などでは、ものの市場戦略を改善するために個人のn個のものへの選好を調べ、ものを点として埋め込むこと等が行われる。
このような方法では、個人×ものからなら選好度データのみが得られた場合に、ものを低次元空間に布置する事を試みる。

しかし、実際のものへの選好度評価場面では、ものの特徴を十分知っているものとそうでないものが混在することになる。そこで、好きなものに対しての特徴把握は、より好きでないものに対しての特徴把握より明確であるとしたモデルを提案した。これは、不確実性のもとでの意思決定モデルを誤差が拡大していくとしたモデルとも考えられる。
しかし、この研究に関しては、実際の場面で個人Nが大きくなった場合に、適用が困難であるとの問題点を持っていた。
本研究では、個人とものを同等に考えて布置するのではなく、ものに関して布置することを目的として、選好データでの評価の同質性をもとにして分析するために、N人について選好データをもとにクラスタ分析等の手法を適用して、同質的なG個のグループにN人を分類して各グループ毎に分析を行うとかグループ間差を考慮したアプローチを試みる。このクラスタが潜在的な評価クラスに対応するかどうかについては想定しない。

 

 

研究教育用三次元仮想空間の構築に向けて

斎藤 T. 裕美(多摩大学 経営情報学部)

要約

3D仮想空間が実用レベルに達してきたことから、本格的に多摩大学で運用できるプラットフォームを構築したい。主に、大学院生および教員(研究者)間でプロジェクトを遂行する場を作成することを目的とする。

 

 

移動球面への視点依存画像投影手法

出原 至道(多摩大学 経営情報学部)

要約

本発表では、2009年Laval Virtual の  Revolution 部門にWelcomeクラスで出展されたインタラクティブシステム「Scoop-and-Release」の投影手法を解説する。今回の展示のために開発したこの投影手法は、ユーザが移動させる半球面スクリーン上に投影する画像が、仮定されたユーザの視点から観察した場合に、常に正しい3Dモデルのイメージを保持することを可能にする。

「Scoop-and-Release」は、ユーザが魚をボウルですくう動作を可能にする。ユーザが、テーブル上に投影されている川を泳ぐ魚をボウルですくうと、魚のイメージがボウル上に投影され始める。この画像は、魚の3Dモデルを正しく反映しており、ボウルの移動に対してリアルタイムで計算される。このシステムによって、ボウルの移動に対するモデルの運動視差が正しく提示されることで、特殊な装置を利用することなく、ユーザに立体感を与えることができるようになった。
この投影手法は、ボウルの位置検出と、視点依存画像変換とによって成り立っている。

 

2009年度 多摩大学地域プロジェクト報告会

2010年2月12日(金)13時~17時00分101教室にて「2009年度 多摩大学地域プロジェクト報告会」が開催されました。

地域との連携を全学的に推進していくために今年度設立された「多摩大学地域活性化マネジメントセンター」を中心に展開した11の「プロジェクト型地 域学習」の成果発表会で、関わった約120名の学生と教職員だけでなく各プロジェクトの学習を進めていく中でお世話になった地域住民や行政、企業の方たち もお招きしての報告会となりました。

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